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[orca-users:04907] Re: ORC Aに挑戦 そのニ(休日診 療所)
- To: <orca-users@xxxxxxxxxxxxxx>
- Subject: [orca-users:04907] Re: ORC Aに挑戦 そのニ(休日診 療所)
- From: KK <k-yui@xxxxxxxxxxxxxxxx>
- Date: Tue, 7 Oct 03 03:48:09 +0900
電机本舗由井です。
>う。川崎市の医師会理事の方々の「日レセ」に対する関心もいまいちです。「パ
>ソコンおたくが変わったOSのレセコンで遊んでいる」くらいの認識です。これは
開発メーカという異なる立場からこのMLをここ数カ月みてきました。
弊社営業ともよく話をするのですが、おおむね同じ感想をいだいています。
これはORCAのMLなのにDebia,Linux固有のトラブルに終始している観があり
「本末転倒よろしくない」と感じます。
上手に分担を切りわけし、OS廻りは供給側のせいくらいにする考え方が必要で
あると思います。
>地区医師会はその会員のために責任もって「日レセ」をサポートしてくれる業者
>さんを組織する必要があると思います。そして「この地区のサポートの標準はこ
>のくらいで」くらいの金額の取り決めもあったほうがよいでしょうか。ベンダさ
>んも金額設定では苦しんでいるようですから「談合」するべきです。
これは営業上の社内機密に属します。また、弊社でなはく他社にも影響を
与える可能性があり、投函を控えていましたが、
1)当社は今回、Debian系Linuxに係わりました。従来は別系統のLinuxを
かるく撫でるくらいの係わり方です。
2)今回、Debianを入れるのに、約半人月程度のコストつまり一般的な
下請ソフトハウスの人月単価80万(大手は150万からでしょうか)
より約40万円くらいの経費をかけています。実際には信頼している
米国留学中の情報処理専門大学生(現在4年)が帰国しており彼に
プロトタイプを作ってもらいました。逆算すると情報処理系大学在学生
が1〜2週間程度のパートアルバイトというのがDebian+ORCAの正味
インストールコストであると判断できます。
3)以上より、腕に自身のある方が2週間くらい試行錯誤するのがコスト
に比較目安であると判断します。
4)また、ベンダーの立場になると毎回作るわけでありません。一度マスター
ができあがれば、以後は単純なHDDの複製、PCの組み立てとなります。
ゆえに、40万円/出荷台数が人的な商品原価となります。
※これは、特定PCの限定が前提です。PCが異なると毎回ドライバの
入れ替えなどが発生します。
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5)結論として当社が到達したのは、Debian+ORCAのインストールでは
「金はとれない」ということです。特に今回のケースは他人の作った
ソフトを入れて設定するというだけ状態です。いかに繁雑であれ、
自前で何かを作っているわけではない以上、「金は取れない」という
ところです。弊社は過去、自社開発したものを売る商売です。なおさら
「人の作ったものでは金はとれない」という思いがあります。
6)PCのコストは、安いDOS/Vが3万円で買える時代です。ただし、業務用
としての使用を考えると耐久性も考え、最低でも5万円以上の機種である
こと。および、これが重要なのですが、Linuxが安定して動く機種、
安定供給の期待できるモデルであることが必要です。弊社ではマザーボード
メーカと相談して息のながそうな安定モデルを採用しています。このあたり
がコストとは直接関係のないノウハウなのかもしれません。
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弊社は結論として、「Debian+ORCA」は初期開発コストは安価であり初期費用を
多くとれない、そのかわり以下が奇麗な収益の源泉であるという判断をしました。
1)インターネット接続も含めた、細かい接続、設置コンサルタント。
2)毎月のメンテナンスサポート。
2)についてはコスト算出が厄介です。月80万円のエンジニアが、月1時間程度
でリモートメンテナンスを行なうのであれば5000円が原価でしょう。
ただし、80万円の売り上げを確保するためには、160端末/人なり、営業上
維持が困難でしょう。
主観では2万円前後が良い線ではないかなと思います。
この慢性不況の状態で、各社も抱える要員に如何に仕事を与えるかが頭の痛い
問題ではないでしょうか。殿様商売ができない社会状況があります。
もちろんこの価格は、マニュアルを読むかわりにベンダーに電話をかけるようで
は
前提が狂います。
パッケージ業界の神話では、「ユーザの5%が、全サポートの50%を占める」
というのがあります。物わかりの良いユーザはサポートはほとんど発生しません。
逆に、自助努力のないユーザは、再現なく資源を消耗します。
漫然となりましたが、サポートのコストは1300円/件がやはり業界神話
であると思います。有名な逸話ですが、現ソーテック社の田中耕輔専務がTVの
取材で、同社のテクニカルサポート1件の人件費を1300円(少し記憶があいま
い
ですが)と分析しています。
これがパッケージ、PC業界の一つの目安として見て良いと思います。
また工業製品としてみると、毎月、人月単価80万もかかるエンジニアが
貼り付いていないと動かないものは不良品です。このようなものは、メンテに
力をいれるより、欠陥を直した方が賢明です。
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電机本舗
技術担当:由井清人
k-yui@xxxxxxxxxxxxxxxx
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