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[orca-users:01860] Re:OS よりも電子カルテ部門



皆様 こんばんは

中山@鳥取県です。

電子カルテ自作ユーザーでもあり、
ORCAサポート業者(予定)の役員でもあり
一開業医のORCAユーザーでもあり
皆様のご議論いちいちごもっともと思いながら読んでいます。

まずあまり言われていないことですが
ORCAプロジェクトはそのプロジェクトが継続するかぎり
ユーザー数とは無関係にレセコンを使用する全てのユーザー
に”既に”大きな価格的なメリットをもたらしています。

つまり既存レセコンの価格がORCA効果で下がったことは
もっと評価されても良いと私は思います。

次に、普及と事業として成り立つか否か の問題ですが
もし、Webブラウザ並みに簡単に使えて、メンテナンスが
必要なければ、5万円のPCでFD請求にして、一斉に配布し、さらに
日医雑誌、ニュースは必ずそのPCに配布すすれば良いのです。
紙が必要ない会員には無償にして印刷と郵送コストを当てればよいのです。
PCの配布を拒否して、紙が良い会員からは余分に費用を請求すれば
一気に普及します。あと時々薬のDMメールを流せば、広告料も入る。

でも現実にはこのビジネスモデルは成り立ちません。
何故なら、諸悪の根源は複雑怪奇な医療保険とぎりぎりにならないと
詳細が判明しない法改正にあります。
ORCAがレセコンとして留まっているかぎりは、安陪先生が書かれたように
「医見書」の数に達するのは夢物語であり、ビジネスとしても成り立つ価格と
ユーザーが「期待」する価格は永久に乖離したままでしょう。

ではORCAがこのまま進化して行くとして、どんな条件が備われば
ユーザーの満足度が満たされ、携帯電話並みのブレイク(break through)
するのでしょうか。

それはデータの互換性を持ったユーザーが組織としてそのデータを
蓄積し、 分析し、結果をユーザーに返す、あるいは必要時には情報として
いつでも入手可能であるというポジティブフィードバックがあらゆる場面で
実現されることが必要だと思います。

何も点数改正の影響集計結果とかそんな限定的なこと意味しているのでは
ありません。
一か月分の診療関連データを送ると、算定できる点数の算定漏れが
見つかるとか、インフルエンザという病名が入力されると都道府県別に
集計されてグラフでリアルタイムにみえるとか、一医療機関では見えない
あるいは無力なことがユーザーが増えることによって見えてくるもの、パワー
となる可能性が確実にあるはず。その具体例を増やしてゆければ単なる
メーカー製レセコンと同列に扱われることもなくなりますし、同様に電子カルテ
機能を充実すればユーザーが増えることによって診療支援としての能力が
高まるものと考えます。私はやはり最終的にはユーザー同士が診療支援として、
データを再利用可能な電子カルテに大きな期待を持っています。

電子カルテ、レセコンがpeer to peer で相互に必要な情報を(プライバシーの
問題をクリアしたとして。)交換するモデルも夢物語ではないと私は考えています。

鳥取県
中山小児科内科医院
中山裕雄