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[orca-dev:00110] Re: 薬情文案の作成



有家@松山記念病院@補足と総論です。

前回の試案に関して、いくつか補足します。

▼問題1
薬剤情報提供書説明文コードを Saaaabbbb と表記する

  aaaa (0000 .. 9999) 説明文種類
  bbbb (0000 .. 9999) 説明文番号(各種類ごとで局所的に付番)

という設計を示しましたが、この bbbb は説明文の文案作成時には指定せず
ある程度たくさん文案が集まった時点で一括処理するとき付番する、などの方法が
良いかと思います。
たとえば1〜3ヵ月に一度程度、(文字列として)ソートして付番するなど、です。

つまり、通常は bbbb の部分(コード下4桁)は意識せず、
"S" に続く4桁だけを意識して分類するようにします。

しかしこうすると、更新ごとにコード(の下4桁)が変化してしまうことになり
少し後に述べるように、このコードを使って薬剤単位で文案を構成していくときの
更新処理が複雑になるのが難点です。

▼問題2
またもう一つ大きな問題は、ひとつの文案が複数カテゴリーに分類されることです。
おそらくほとんどの文案は二つ以上のカテゴリーに属するように思います。
たとえば

-----------------------------------------------------
緑内障、心疾患、排尿障害のあるかたはお知らせください。
-----------------------------------------------------

という説明文(1単位)は、私の試案では少なくとも4つのカテゴリーに属します。

 0200 服薬者の身体状態
 2342 効能効果(緑内障)   <= 大きく「眼科疾患」かも知れない
 2450 効能効果(心疾患)   <= 同じく「循環器疾患」
 2720 効能効果(排尿障害) <= 同じく「泌尿器疾患」

といったカテゴリーです。(上記4桁数字は適当に付けてみただけです ^^;)
しかし、「文案」と「コード」を無理に「1対1対応」させず、
可能な限り「1対多対応」として扱う方が、より完全性が得られると考えます。

▼問題3
もう一つ、細かいことになりますが

 a) 緑内障、心疾患、排尿障害のあるかたはお知らせください。
 b) 緑内障、心疾患、排尿困難のあるかたはお知らせください。
 c) 心疾患、緑内障、排尿障害のある方はお知らせください。

などの、ごくわずかの表記のゆらぎをどう扱うか、という問題もあります。
これは更新時に目視して確認し、編集権限を以て、後から登録された方を削除する
ことでしか処理できないように思います。

▼
最初の提案通り、文案をweb上のフォームから入力募集するならば、入力項目として

  文案     : テキスト文字列(原則として一文章)
  コード   : 10進数字4桁(複数指定可)
  制作者   : 氏名(仮名可)
  アドレス : メールアドレス

という設計になるでしょうか。(氏名とアドレスは motivation のため)
この「文案」の内容と、複数の「コード」の妥当性や、誤記、過不足などを調べる
ことは、結構たいへんな作業になると思います。

これらの基礎文案データベースの作成と同時並行して、薬剤(一般名・商品名)
ごとの文案設計(文案コードを利用する)も進めることになります。


▼
分類(クラス化)は

1) カテゴリー間の独立性を重視すると、どこにも分類されないデータが増します。
   つまり「その他」に分類されるデータだらけになります。
2) しかし「その他」に入るものを少なくしようとすると、
   今度はカテゴリー間の(領域の)重複が生じます。
   つまりひとつのデータが複数のカテゴリーに分類されるようになります。

私は 2) を取ります。
同一のデータが複数のカテゴリーに分類される場合には、
UNIXのファイルシステムやHTMLなどの持つ「リンク」のような実装で、
遠慮無く全ての妥当なカテゴリーに放り込むことにします。


▼
「知識データベースを作るオープンプロジェクト」という前例は無いでしょうか。
海外のものも含めれば、どこかでやってそうな気がするのですが..
EBMへ向かう波が大きくなれば、今後あちこちで発生しそうな気運を感じます。


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pba00250@xxxxxxxxx
yoariie@xxxxxxxxxxxxxxx
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有家佳紀  Yoshinori Ariie